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水中写真派必見!あなたは何を使いますか!?
2023最新水中ストロボ
水中写真家 清水淳解説

2023最新水中ストロボ

2023年、日本の主要水中撮影メーカーから新型の水中ストロボがデビューしました。水中撮影になくてはならない光ですが、水中写真家で水中ストロボを多用している清水淳さんに最新のストロボ4機種の魅力や違いを紹介していただきました。
水中写真をこれから始めようとしている方、ストロボの買い替えを考えている方、それぞれの特徴をご覧いただき、購入のヒントにしてくださいね!
さあ、あなたはどんなストロボを使いますか?

(2023年9月現在の情報です)

左からAOI-UCS-Q1RC、INON S-220、SEA&SEA YS-D3 DUO

左からAOI-UCS-Q1RC、INON S-220、SEA&SEA YS-D3 DUO
※MARELUX製ストロボは撮影日までに日本への入荷がまだだったため、上記写真には掲載しておりません。
写真/清水 淳

シーアンドシーが発売した、大光量ハイスペック「YS-D3 DUO」

SEA&SEA YS-D3 DUO ¥ 87,780 (税込)

SEA&SEA YS-D3 DUO ¥87,780 (税込)

【スペック】
[ガイドナンバー]33、28(ディフューザー使用時)
[照射角]80°×105°、100°×110°(ディフューザー使用時)
[使用可能電池]1.5Vアルカリ単3形電池・1.2Vニッケル水素単3形電池
[発光回数※1]アルカリ単3形電池:140回 / ニッケル水素単3形電池:220回 ※2
[リサイクルタイム※2] FULL発光時 ニッケル水素単3形電池:1.7秒 / アルカリ単3形電池:3.5秒
[色温度]5800K (ディフューザー使用時 5500K)
[耐圧水深]100m
[本体サイズ]幅92mm×高さ111mm×奥行147mm(ボールベース含まず)
[質量]610g(本体のみ、電池、ボールベース含まず)
[水中質量]約-20g(電池、ボールベース含む)

※1 発光回数、リサイクルタイムはFULL発光時の値で電池メーカーや温度、使用頻度によって異なります。
※2 ニッケル水素電池の発光回数、リサイクルタイムのデータ値は2500mAh(eneloop pro)で計測したものです。

水中撮影機材の老舗メーカー《SEA&SEA(シーアンドシー)》から2023年夏発売された「YS-D3 DUO」は、DS-TTL、RCモード、マニュアルという3つの撮影モードを備えたハイスペック水中ストロボです。汎用の水中ストロボとしてはガイドナンバー(GN)33と最大級!(フォト派はご存じでしょうが、ストロボはガイドナンバーの数値が大きいほど光量が大きいことを示します)。
《OMデジタルソリューションズ》との共同開発によりRCモードが搭載されましたので、TGシリーズをはじめ多くのユーザーが使うOLYMPUS製、OMシステムソリューションズ製のデジタルカメラとの精密なストロボコントロールが可能となりました。
「YS-D3 DUO」は放電管を2本採用することでハイパワーな発光量を確保しました。独自開発の「非球面トロイダルレンズ」を2本の発光管の前に配置し、周辺部まで均一でムラのない配光を実現しています。
カスタム設定によって、さまざまなカメラ、多彩な撮影スタイルに高精度で対応が可能となります。モードスイッチの位置を変えるたびに、インジケーター色でモードの状態を識別することができるので、ナイトダイビング時でも操作系のポジショニングは一目瞭然。スヌート、フラッシュプリズム、ドームディフューザーなどハイアマチュアの要望にも応える多彩なアクセサリーも用意されています。ボールマウントは標準装備。
電気信号式シンクロコード対応やアームをセットした場合に、水中重量が±0.0になる抜群の水中バランスなど基本的な性能もハイレベルです。
長年、世界中の水中カメラマンに愛されるSEA&SEAストロボのフラッグシップモデルです。

◎お問合せ先
株式会社フィッシュアイ
TEL : 03-5996-5637
Mail : info@fisheye-jp.com

イノンから発売の超広角ストロボ「S-220」

INON S-220 税込み¥ 60,500

INON S-220 税込み¥60,500

【スペック】
[ガイドナンバー(陸上値 ISO 100・m)]22、19(ストロボドームフィルターS(SOFT)装着時)
[照射角/上下・左右]100°×140°、110°×150°(ストロボドームフィルターS(SOFT)装着時)
[使用可能電池]単三形“eneloop”電池 4本、単三形“eneloop pro”電池 4本、単三形ニッケル水素電池4本、単三形アルカリ乾電池4本、単三形リチウム電池(1.5V) ※3
[FULL発光時の発光可能回数]約380回 [“eneloop”電池使用時]、約500回 [“eneloop pro”電池使用時]、約350回 [アルカリ電池使用時]、約640回 [リチウム電池(1.5V)使用時]
[FULL発光時のリサイクルタイム] 最短約2.1秒 [“eneloop”電池使用時]、最短約2.0秒
[“eneloop pro”電池使用時]、最短約2.5秒 [アルカリ電池使用時]、最短約3.5秒 [リチウム電池(1.5V)使用時]
[色温度]約5500K [フィルター未装着時]、約5400K [ストロボドームフィルターS [SOFT]装着時]
[耐圧水深]100m
[本体サイズ]外径80mm、高さ91mm、奥行き128mm (突起部を含む寸法)
[質量]348g [電池、フィルターを含まず]
[水中質量]約50g [“eneloop”充電池4本を含む]

※3 すべてのニッケル水素充電池での動作を保証しているわけではありません。 液漏れなどの問題を防ぐためにも、FULL発光時のリサイクルタイムとFULL発光時の発行可能回数を参考に、大電流での連続放電に対応した、良質な電池をご使用ください。

人気を博した前機種S-2000のコンパクトなサイズ感のまま、いかに出力を向上させるかをコンセプトに開発された新型ストロボです。
内部部品構成をゼロから徹底的に見直し、緻密に重ね合わせることで、コンパクトサイズ感はそのままにガイドナンバー22へ出力アップさせています。
最大の特長は、発光部前面のフライアイドームレンズ。ドームレンズ内側を、単レンズを縦横に配列させた極小のフライアイ(蠅の目)形状とすることで、光ムラの少ない柔らかな光質としつつも、水中下のフィッシュアイレンズの画角をカバーする驚きの水中照射角度横140°×縦100°を達成しています。
ほか、大型ホイールダイヤルを採用し操作性が向上。ダブルOリングを採用することで浸水リスクを大幅に低減。入手しやすくリーズナブルな単三形電池を採用するなど、妥協を許さない小型ストロボの決定版です。

◎株式会社イノン お客様お問い合わせ先≫TEL:0467-48-2174

エーオーアイのウルトラコンパクトでパワフルな「UCS-Q1-RC」

AOI UCS- Q1RC 税込¥65,780

AOI UCS- Q1RC 税込¥65,780

【スペック】
[ガイドナンバー(陸上値 ISO 100・m)]22 
[照射角]85°×85°、110°×110°(ドームディフューザー使用時)
[使用可能電池]FIX Li-ion バッテリー FEBT186531S(#30381)
[発光回数]1500回
[リサイクルタイム] FULL発光時0.85秒
[色温度]5600K (ディフューザー使用時 5000K)
[耐圧水深]60m
[本体サイズ]幅77mm×高さ131mm×奥行125mm
[質量]550g(電池、ボールベース含む)
[水中質量]約90g(電池、ボールベース含む)

《AOI(エーオーアイ)》から2022年発売された、OLYMPUS製カメラに自動調光対応、複雑な操作不要で水中撮影が楽しめる全自動型水中ストロボです。
多くのダイバーが愛用する"TGシリーズ"にベストフィットするように造られています。OLYMPUS独自のRCフラッシュシステムに準拠したAOIの「RCモード」が、水中でのあらゆるシーンで必要な光量を確実にコントロールします。ビギナーでも簡単に操れるのが最大の特徴です。
小型のボディながら、光量はガイドナンバー22。一度のバッテリーチャージでの発光可能回数はなんと1500回! フル発光時でも0.85 秒でチャージが完了するため、シャッターチャンスを逃さず撮影が行えます。
また撮影用としても機能する大光量のLEDライトを搭載しているので、接近撮影時(マクロ撮影時)にはLEDライトのみを光源に、スチール撮影・ムービー撮影が可能です。1台で2役をこなす頼もしいストロボです。
TGシリーズのみならずフラグシップ機のOM-1などハイエンドミラーレスデジタルカメラまでOLYMPUSユーザーのためのストロボの決定版です。
ボディカラーはホワイトとブラックの2色。

◎AOI製品に関するお問い合わせ≫株式会社フィッシュアイ TEL:03-5996-5637 E-mail:info@fisheye-jp.com

新星マレラックスからハイスペック水中ストロボ「Apollo44」今秋発売予定

MARELUX Apollo44.    US$1208.00

MARELUX Apollo44. US$1208.00

[ガイドナンバー(陸上値 ISO 100・m)]44
[照射角/上下・左右]110°×110°、140°×140°(ドームディフューザー装着時)
[使用可能電池]18650リチウムイオンバッテリー3本使用
[発光回数]約1000回
[リサイクルタイム] FULL発光時0.6秒
[色温度]約6500K、約5500K (ドームディフューザー装着時)
[耐圧水深]100m
[本体サイズ]外径90mm、高さ177mm、奥行き150mm
[質量]950g (ボールマウントとバッテリーを含む)
[水中質量]115g (ボールマウントとバッテリーを含む)

新しく日本にも取り扱い代理店が誕生した《MARELUX(マレラックス)》から今秋発売予定の水中ストロボです。
日本国内でも購入できるリチウムイオンバッテリーを使うことにより、ガイドナンバー(GN)44の大光量ながらFull発光時のチャージ速度0.6秒を実現! 高速チャージにより生態撮影や浮遊系生物撮影において必須と言える連写撮影では、チャージ不足に依る発光量のムラを減少させ、ブラックアウトにもなりにくいです。
大光量発光でストロボを酷使した場合、ポリカーボネイト外殻のストロボでは放熱が追いつかずバーストや焦げ付きの原因になりますが、「Apollo」ではハウジングでも使用される耐腐食アルミニウムを外殻に使うことにより放熱効果も抜群。

平行に配置された2本の発光管は限りなく真円に近い照明を作り出し、ワイド撮影に最適です。また発光面センターに設置されたターゲットライトは、光軸をずらすことなくスヌートとの相性も完璧です。ターゲットライトの色は白、赤で切り替えができます。特に赤色ターゲットライトは光を嫌う甲殻類や、夜間に生態活動を行う生物のターゲティングに向きます。
発光モードはマニュアル発光、TTL、オリンパスRC、HSS(ハイスピードシンクロ)、MTL(マルチプル発光)と考えられる限りのモードを搭載。光ケーブルでの発光もできますが、現在特許出願中のワイヤレスシステムにより電気シンクロコードや光ケーブルを使うことなくマニュアル発光、TTL、HSS、MTLが可能になり、ストロボを三脚に据えてなどの多灯ライティングが容易になります。ただし、オリンパスRCシステムのみ光ケーブルが必要になります。
バッテリーボックスが独立しており、万が一の水没でもストロボ本体への水の侵入を防ぎダメージを最小限に抑えてくれます。これこそがハイスペックという表現がふさわしく、新世界基準と言えます。

◎Marelux Japan TEL:080-9110-5780 E-mail:marelux-japan@yahoo.co.jp

ストロボ豆知識

ガイドナンバーって何?

ストロボの光量を表す数値をいいます。ガイドナンバーの数値が大きいほど発光量が多いということ。
カメラ内蔵フラッシュはガイドナンバー10あるか?ないか?レベルで、水中用のストロボでは小型のものでガイドナンバーが14くらい、大型のストロボで33程度です。
数値の測定方法は、陸上でストロボを全力で発光させた時に、カメラの感度をISO100に設定し、1m先にある被写体が明るすぎず暗すぎず適正露出になるようにするには絞り値を幾つに調整すれば良いか?を測定します。その数値(絞り値)がガイドナンバーです。水中では陸上に比べて光が進みにくくなるので、ガイドナンバーは陸上の半分程度まで低下するといわれます。浮遊物の量や水温などからも影響します。
ガイドナンバーが大きい大光量ストロボはバッテリーも大きくなり、大型になる傾向があります。

TTLって何?

そのまた昔、カメラの外部ストロボには数段階に光量を手動で調整する機能しか備わっていなかった「マニュアルストロボ」の時代。その後に出てきたのが、オートセンサーがストロボボディーに埋め込まれた自動調光の「オートストロボ」の時代に。その後に開発されたのが実際撮影するレンズを通した測光からデータを得て自動調光する「TTLオート」です。このTTLはThrough the lensの頭文字から生まれた専門用語。つまりストロボの発光量をカメラのレンズを通過した光量を基に演算して、最適な必要発光量を発してくれる優れた機能なのです。

RCって何?

RCはRemote control(リモート・コントロール)の頭文字から生まれた専門用語。カメラがTTLで得た情報を元にRC機能を搭載したスロボに対してデジタル信号で「これだけ発光しなさい」と指示を出す方式を意味します。RCではないストロボは、アナログ模倣方式と呼ばれカメラの内蔵ストロボの発光のタイミングを真似して内蔵が光ったらストロボも光る、内蔵が光るのをやめたらストロボも光るのをストップするといった方法になっています。要するにRCはより正確に発光をコントロールできるというわけです。カメラを操作して外部ストロボの光量を正確かつ詳細に調整できるのが特徴。

色温度って何?

ストロボが出す光にも色味があります。青白い光を出すストロボもあれば、暖色系の光を放つストロボもあります。水中ストロボの色温度は5000K(ケルビン)から6000Kの範囲になりますが、6000Kに近い数値は青白く、5000Kに近づくと暖色系になると理解して良いでしょう。発色には好みがあり一概にこの色温度が良いというものはありません。柔らかく暖かい雰囲気に仕上げたい場合には、ケルビン数の小さい暖色系のストロボを選ぶと良いです。
また、ストロボの発光部に取り付けて、発色を変化させる色温度を変換するフィルターなどを準備しているストロボもあります。

リサイクルタイムって何?

ストロボを全力発光(FULL発光)させた場合に、次に全力で発光させるのにバッテリーから電気を蓄えて発光準備が整うまでの(チャージするまでの)時間を指します。
リサイクルタイムが短ければ、連写に近い撮影ができます。リサイクルタイムの長短はバッテリーの種類と使用するバッテリーの本数や大きさに依存しています。リサイクルタイムが速ければシャッターチャンスに強いと言えます。
ただし、全力発光をリサイクルタイムの最速で連写するとストロボの発光部に熱が溜まりダメージを受けやすくなるので注意が必要です。

水中写真家であり、水中撮影術のスーパー講師!
清水 淳さんプロフィール

清水 淳

写真家。しみずじゅん。1964年生まれ。水中写真や海辺の風景を撮り続けている。執筆や撮影、研究、テストを行いながら、沖縄・那覇にて水中写真教室《マリーンプロダクト》を主宰。
カメラ機材に精通し、機材の特性を生かす能力が評価され、水中撮影アクセサリーの開発アドバイザーやテスト撮影の要望、撮影に関する原稿執筆も多い。
マンツーマンで水中撮影を一緒に楽しむプライベートレッスンが好評でOM-1の使い方講習の要望が多い。
テクニカルダイビングを利用した新しい撮影ジャンルにも挑戦中。公益社団法人日本写真家協会会員

清水淳の公式ホームページ

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「感動の一瞬はこうして生まれた……水中写真家 作品探訪」連載
清水 淳さんインタビュー記事も併せてご覧ください。